京浜総合病院について Profile

院長ご挨拶 Message

京浜総合病院は川崎市中原区内の基幹病院、及び京浜メディカルグループの中核的存在として、一般診療・救急医療・予防医学・健康診断など広範囲にわたる医療活動を展開する総合病院として機能してまいりました。
令和5年12月には令和3年より実施してきた工事を経て念願の新病院が開院致しました。旧病院は昭和41年に開設されて以来、現病院で50年を超えて地域の医療ニーズに対応してまいりましたが、ようやく老朽化や医療環境の変化に対応するための機能改善を図ることができるようになります。

新病院は、これまで通り地域の様々な患者様が受診しやすい「かかりつけ病院」として多くの疾患に対応しながら、大学病院や地域基幹病院の後方支援を受けながらより専門的な医療への連携を担う役割を果たしてまいります。また、当該医療圏において供給が不足していた療養病床を新たに配置することで、医療依存度が高い長期入院が必要な患者様に対して介護事業者等との連携のもとに地域包括ケアの一翼を担っていきたいと考えております。 さらには、東日本大震災の後、新たな巨大地震発生リスクが報じられておりますが、災害時における一拠点として地域社会への貢献を果たしていきたいと考えております。

最後になりますが、理念に基づく良質で満足度の高い医療を提供していくため、それらを支える医療スタッフの確保・育成や、安定した経営基盤づくりにも取り組んでまいる所存でございますので、引き続き多くの皆さまのご支援とお力添えをいただきますようお願い申し上げます。京浜総合病院 院長 岩崎 浩

経営理念

良質で満足度の高い医療を
提供し、地域医療に貢献する

新病院の果たすべき役割 Role

  • さまざまな患者が受診しやすい、かかりつけ病院となります

  • 地域包括ケアシステムにおける、大学病院・クリニック・介護施設等との連携および在宅医療による総合的な医療提供をします

  • 医療依存度が高く、長期入院治療が必要な患者さまおよび人生の最終段階における患者さまへの医療提供をします

  • 中原区内災害医療連携病院として、災害時における医療拠点となります

行動指針 Our guidelines

  1. あたりまえのことを
    あたりまえにやります

    あたりまえのこと、決められたことをきちんとやっていれば、ミスもトラブルも防止できます。法律はもちろん、決められた手順やルールなど、みずからやるべきことをきちんと理解し、これを確実に継続して取り組みます。

  2. 細かいこと、小さいことを
    積み重ねます

    日々の細かいこと、小さいことを丁寧に積み重ねることにより、大きなことに繋がります。いきなり大きなことを目指すのではなく、小さいこと、こまかい事を丁寧に積み重ねる努力を惜しみません。

  3. 原点、基本に戻ります

    常に初心を忘れず、お客様のこと、仲間のこと、組織のことを考えて行動します。もし、自らの行動に迷いがあれば、原点、基本に戻って考えます。

  4. 自分の意見を持ち、
    人の話を聞きます

    指示されたことを単に行うのではなく、自分の意見をしっかりと持ち、主体的に行動します。また、人の意見にも積極的に耳を傾けます。

  5. 人と社会を大切にします

    一人ひとりの生涯にわたる健康づくりをご支援し、地域の一員として、広く社会に貢献します。

高齢者虐待防止のための指針 Elder Abuse Prevention

  1. 虐待防止に関する
    基本的な考え方

    当事業所では、利用者への虐待は、人権侵害であり、犯罪行為であると認識し、高齢者虐待防止法に基づき、高齢者虐待の禁止、予防及び早期発見を徹底するため、本指針を策定し、すべての職員は本指針に従い、業務にあたることとする。

  2. 虐待の定義

    (1)身体的虐待
    暴力行為などで利用者の身体に外傷や痛みを与える又はその恐れのある行為を加えること。また、正当な理由なく利用者の身体を拘束すること。
    (2)介護放棄(ネグレスト)
    利用者を衰弱させるような著しい減食または長時間の放置、または利用者を擁護すべき職務上の義務を著しく怠ること。
    (3)身体的虐待
    利用者に対する激しい暴言、著しく拒否的な対応、または不当な差別的言動その他の利用者に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。
    (4)性的虐待
    利用者にわいせつな行為をすること、または利用者にわいせつな行為をさせること。
    (5)経済的虐待
    利用者の財産を不当に処分すること、利用者から不当に財産上の利益を得ること。

  3. 虐待防止に係る検討委員会の設置

    京浜総合病院では、虐待の防止および早期発見への組織的対応を図ることを目的に、既に設置された「認知症ケア委員会」の中で検討事項を協議していく。
    委員会は定期的(2か月おき)かつ必要に応じて委員長の招集により開催する。
    訪問看護管理者を担当者とし、虐待防止検討事項については次のような内容とする。
    ①虐待防止のための職員研修に関すること
    ②虐待等について、職員が相談・報告できる体制整備に関すること
    ③虐待予防、早期発見に向けた取組に関すること
    ④虐待が発生した場合に、その対応に関すること
    ⑤虐待の原因分析と再発防止策に関すること。

  4. 虐待防止のための
    職員研修に関する基本方針

    職員に対する高齢者虐待防止のための研修は、基本的内容等の適切な知識を普及・啓発するものであるとともに、本指針に基づき、虐待防止を徹底する内容とする。研修の実施内容については、研修資料、出席者を記録し、電磁的記録等により保持する。

  5. 虐待等が発生した場合の
    対応方法に関する基本方針

    虐待等が発生した場合は、速やかに市区町村に報告するとともに、その要因の速やかな除去に努める。
    客観的な事実確認の結果、虐待者が職員であった場合は、役職位等の如何を問わず、厳正に対処する。
    緊急性の高い事案の場合は、市区町村及び警察等の協力を仰ぎ、被虐待者の権利と生命の保全を最優先する。

  6. 虐待等が発生した場合の
    相談報告体制

    利用者、利用者家族、職員等から虐待の通報を受けた場合は、本指針に従って対応することとする。
    利用者の家庭内における高齢者虐待は、外部から把握しにくいことが特徴であることを認識し、職員は日頃から虐待の早期発見に努めなければならない。
    虐待を受けたと思われる高齢者を発見した場合は担当者に報告し、担当者は、速やかに市区町村へ報告しなければならない。

  7. 虐待等に係る
    苦情解決方法に関する事項

    虐待等の苦情相談については、苦情受付者は受け付けた内容を管理者に報告する。
    苦情相談窓口で受け付けた内容は、個人情報の取扱いに留意し、相談者に不利益が生じないよう細心の注意を払って対処する。
    相談受付後の対応は、「6.虐待等が発生した場合の相談報告体制」に依るものとする。

  8. 利用者等に対する
    指針の閲覧

    求めに応じていつでも事業所内で本指針を閲覧できるようにする。
    また、当院ホームページにも公開し、利用者及び家族等がいつでも自由に閲覧できるようにする。

附則 この指針は、令和6年4月1日より施行する。

身体的拘束最小化するための指針 Guidelines for minimizing physical restraints

  1. 基本的な考え方

    身体拘束は患者さんの生活の自由を制限することであり、患者さんの尊厳ある生活を阻むものです。患者さんの尊厳と主体性を尊重し、拘束を安易に正当化することなく、職員一人ひとりが身体的・精神的弊害を理解するとともに身体的拘束を最小化する体制を整備し、緊急やむを得ない場合を除き身体的拘束をしない医療・看護の提供に努めます。

  2. 身体拘束の定義

    患者さん又は他の入院患者さんの生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合の身体的拘束は、「切迫性」「非代替性」「一時性」の3要素を満たした場合であり、可能な限り実施しないための努力をします。当院における身体的拘束とは、患者さんの身体又は衣服に触れる何らかの用具を使用して、一時的に当該患者さんの身体を拘束し、その運動や行動の制限をいいます。

  3. 患者さんの行動を制限する具体的行為

    (1) 点滴・経管栄養等のチューブ類を抜かないように、また皮膚の搔爬を防ぐ為ミトン型の手袋、四肢抑制帯をつける。
    (2) オムツ外しや膀胱留置カテーテル抜去を制限するために抑制着を着せる。
    (3) 車イスからずり落ちたり、立ち上がったりしないようにひも等で固定する。
    (4) 自分で降りられないように、ベッドを柵(ベッドサイドレール)で囲む。
    (5) 転落しないように体幹抑制をつける。
    (6) 行動を落ち着かせるために、向精神薬を過剰に服用させる。

  4. 身体的拘束禁止の対象としない具体的な行為

    行動を支援する目的や安定した体位を保持するために必要な行為については、身体的拘束禁止の行為の対象としないこともあります。
    (1) 車イス自力座位を保てない場合の車イスひもの使用など
    (2) 認知機能低下等で自ら支援を求めることが難しい場合に、ナースコールの代替として用いるセンサーコール等(転倒予防センサーの設置)

  5. やむを得ず身体的拘束を行う場合

    緊急やむを得ず身体的拘束を行う場合は、「切迫性」「非代替性」「一時性」の3要素を満たし、医療者複数で協議し、患者さんやご家族への説明・同意を得た上で充分な観察、経過記録を行い、できるだけ早期に身体的拘束を解除できるように努めます。
    (1) 身体・精神的合併の弊害とならないように、身体的拘束以外の方法を必ず検討します。
    (2) 身体的拘束中は経過観察及び再検討のための記録を行い、早期に拘束介助に向けての計画を立案し実施します。
    (3) 入院時もしくは身体的拘束を必要と判断した場合は、速やかに家族に説明します。

  6. 身体的拘束最小化のための体制

    身体的拘束最小化対策に係る専任の医師及び専任の看護職員等から構成されるチームを設置し、以下のことを検討します。
    (1) 患者さんに対する虐待、身体的拘束等に関する規定(マニュアル)等を周知するとともに活用状況から定期的に見直しを行います。
    (2) 発生した「身体的拘束」の状況、手続き、方法について検討し、適正に行われているのかの確認をします。
    (3) 虐待または身体的拘束の兆候がある場合には慎重に調査し、検討及び対策を講じます。
    (4) 職員向け教育研修の企画・立案・実施
    (5) 日常的ケアを見直し、入院患者さんに対して尊重されたケアが行われているか検討します。
    (6) その他必要と認められる事項

  7. 職員向け教育研修について

    「良質な医療を地域に提供」という理念のもと、医療に携わる全ての職員に対して、患者さんの尊厳を尊重し、身体的拘束をしない医療・看護の提供に向け教育研修を行います。

  8. その他身体的拘束の最小化を推進するために必要な基本方針

    (1) 患者さん主体の行動・尊厳を尊重します。
    (2) 言葉や応答等で患者さんの精神的な自由を妨げないように努めます。
    (3) 患者さんの想いを汲み取り、患者さんの意向に沿った支援を行い、多職種協議で身体的拘束を誘発する原因の特定と除去に努めます。
    (4) 事故発生時の法的責任問題の回避や人員が足りないことを理由に、安易に身体的拘束などをしません。
    (5) 高齢者や高次脳機能障害を有する患者さまは転倒しやすく、転倒すれば大けがになるという先入観だけで、安易に身体的拘束などをしません。
    (6) 認知症や認知機能障害を有するということで、安易に身体的拘束をしません。
    (7) 医療・看護の提供の中で、本当に緊急時やむを得ない場合にのみ、身体的拘束等が必要であると判断します。

  9. 指針の閲覧

    当院での身体的拘束最小化のための指針は、当院マニュアルに綴り、すべての職員が閲覧可能とするほか、当院ホームページに掲載し、いつでも患者さんご家族が閲覧できるようにします。

附則
令和6年 6月 1日 施行
令和6年 11月 28日 改訂

沿革

昭和33 東芝東生病院を前身として、初代理事長 矢作義雄が京浜病院を開設
昭和37 京浜予防医学研究所を併設して、臨床検査を拡充する
昭和40 京浜学園准看護学科を設立
昭和41 建物を改築し、現在の鉄筋コンクリ-ト6階建ての病院が完成
昭和42 臨床全科を備え、京浜総合病院と改称
昭和45 京浜学園高等看護学科を設立
昭和47 財団法人京浜保健衛生協会を設立する。
これにより、医療を担当する病院臨床検査を担当する京浜予防医学研究所、並びに健診を担当する(財)京浜保健衛生協会の三つの京浜メディカルグル-プが誕生。
現在は、他に二つの医療関連企業が同グループに加わっている。
昭和58 矢作忠政 理事長就任
昭和63 京浜総合病院30周年記念行事施行
平成2 本部管理部門、山萬ビルに移転
平成2 3階病棟開設
平成12 矢作忠政 会長就任
平成12 矢作淳 理事長就任